このような方に向けて、遊戯王の基礎ルール「チェーン」や「スペルスピード」について解説していきます。具体的な使い方や、間違えやすいルールなども紹介しています。
チェーンとは?意味や使い方を解説!
チェーンとは簡単に説明すると、先に発動されたカードに対して後出しで他のカードを発動させることです。遊戯王では先に発動したカードを優先するのではなく、チェーンによって後出しで発動されたカードを優先するというルールがあるんです。
例えば相手がサイクロンを発動したときに、そのサイクロンに対してマジックジャマーを発動した場合。
このマジックジャマーの発動がチェーンです。先に発動したのはサイクロンですが、チェーンによって後出しで発動されたマジックジャマーの効果が優先されるという仕組みです。
他にも、聖なるバリアミラーフォースを発動したときに、それに対してトラップジャマーを発動する。さらにそれに対して神の宣告を発動する。といったこともチェーンですね。
チェーンの上限回数は決められていない
基本的に、チェーンは続くまでいつまでも積み重ねることができます。
何かカードが発動されたときに、お互いのプレイヤーはチェーンの機会を必ず与えられます。このルールによって、可能な限りカードをチェーンして発動させることができるというわけですね。
チェーンを正しく使うには「スペルスピード」についても理解しておこう
スペルスピードとは、チェーンのレベルようなものです。スペルスピードが遅いカードは、速いカードに対してチェーンをすることができません。
遊戯王カードは全て、「スペルスピード1」「スペルスピード2」「スペルスピード3」のどれかに分類されていて、この数字が同じ以上のカードでないとチェーンをすることができないというルールがあるんです。
スペルスピードは以下のように分類されています。
該当するカード | 具体例 | |
---|---|---|
スペルスピード1 (チェーンできない) |
魔法カード(速攻魔法以外) モンスター効果 |
魔法除去 王家の眠る谷-ネクロバレー- カタパルト・タートル |
スペルスピード2 | 速攻魔法 罠(カウンター罠以外) 一部のモンスター効果(誘発即時効果) |
サイクロン 聖なるバリア-ミラーフォース- 増殖するG |
スペルスピード3 | カウンター罠 | 神の宣告 マジック・ジャマー |
スペルスピード1のカードは、どのカードに対してもチェーンすることができません。
最もスペルスピードの高いカードがカウンター罠。そのため、カウンター罠に対してはカウンター罠でしかチェーンをすることができないので注意してくださいね。
遊戯王の分かりにくいチェーンルールの具体例を紹介!
遊戯王のルールは少し複雑なものがあり、上記の基本的なルール理解だけだと迷ってしまう場合があります。
①手札誘発のチェーン(増殖するGや灰流うらら)
最近よく使われる手札誘発カードの効果処理について。
一般的なモンスター効果はスペルスピード1ですが、手札誘発のカードはスペルスピード2となります。そのため、相手の発動したスペルスピード1・2のカードに対してチェーンすることが可能。
例えば相手が増殖するGを発動した場合に、灰流うららをチェーンさせることによってその効果は無効になります。増殖するGの他にも、スペルスピード1の「貪欲な壺」などのカードにチェーンをして無効にすることもできます。
①:このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン、以下の効果を適用する。
●相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、
自分はデッキから1枚ドローしなければならない。
このカードを手札から捨てて発動できる。
その効果を無効にする。
●デッキからカードを手札に加える効果
●デッキからモンスターを特殊召喚する効果
●デッキからカードを墓地へ送る効果
②神の宣告はチェーンブロックを作る特殊召喚を無効にすることができない
チェーンブロックの話をするとたびたび上がるのが神の宣告というカード。
●魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
●自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
このカードは、チェーンブロックを作る特殊召喚(=カード効果の発動による特殊召喚)を無効にすることができません。
例えば死者蘇生を相手が発動した場合。死者蘇生は効果の発動によって特殊召喚するカード(=チェーンブロックを作って特殊召喚をするカード)なので、特殊召喚が成功したタイミングでは、チェーンの処理が全て終わってしまっています。チェーンの処理が終わった後に特殊召喚を無効にするということはできないため、神の宣告を発動することができません。
ただし死者蘇生が発動されたタイミングで、特殊召喚に対してではなく"発動に対して"チェーンをすることはできます。
しかし、神の宣告は次のような場合には発動自体も無効にできません。
- モンスター効果発動による特殊召喚
- 既に場に出ている(発動済みの)魔法・罠による特殊召喚
①神の宣告のテキストでは、モンスター効果の発動を無効にする効果は書かれていません。そのため、モンスター効果によってチェーンブロックを作り特殊召喚する「切り込み隊長」などの効果は無効にできないんです。
また、②の既に場に出ているカードの効果に対してもチェーンをすることができません。神の宣告はテキスト通り【カードの発動】を無効にすることができますが、【効果の発動】を無効にすることができないからです。