「遊戯王デュエルモンスターズ」のアニメシリーズがスタートし、1期の頃とはまた違った世間的な盛り上がりを見せはじめた遊戯王カードの第2期。
カードデザインが大幅に変更され、さらに新エキスパートルールが制定されるなど、現行ルールの基盤が出来上がったのがこの頃です。
第2期発売のメインパックと注目カードまとめ
※再録系のパックは除外しています。
Magic Ruler -魔法の支配者-
第2期の最初に発売された、魔法カードを主力とするパックです。
原作でペガサスが最終局面で使った「サクリファイス」が目玉カード。他のモンスターを吸収する凶悪な効果を持っていますが、実際のデュエルではそれほど使われていませんでした。
他のURには主人公が使う「六芒星の呪縛」と、キースの「スロットマシーンAM-7」が含まれていますが、この辺りには扱いづらいカードが目立ちます。
それよりも、注目すべきは「ハンデス三種の神器」でしょう。
「押収」「強引な番兵」「いたずら好きな双子悪魔」の3枚は、相手の手札を減らすカードとして、実戦で大きな影響をもたらすことになります。
特に、当時流行っていたエグゾディアデッキのパーツ集めを阻止することが可能になったことで、環境が大きく変化しました。
他にも、強力なサーチ手段を持つ「苦渋の選択」や心変わりの代替「強奪」、「成金ゴブリン」など…「ハンデス三種の神器」とともに、現在でも禁止に指定されている凶悪なカードが大量に入っています。
Pharaoh's Servant -ファラオのしもべ-
ペガサスの代名詞とも言えるトゥーンモンスターが登場したパックです。
目玉は、当時のトゥーン最高打点を誇るシークレット枠の「ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン」と、専用デッキの軸となる魔法カード「トゥーン・ワールド」でしょう。
他にも「トゥーン・デーモン」や「トゥーン・マーメイド」といった関連カードが収録されていますが、サーチ等のサポートカードがほとんど存在していませんでした。安定性のないコンボデッキであったため、実戦では不人気となる結果に…。
そんな中、最も注目されていたのが「巨大化」という装備魔法カードです。
条件付きですが、モンスターの攻撃力を2倍にするという、字レアでありながらダイナミックな性能を持っている点が注目されました。
また、効果モンスターの「サイバーポッド」もゲームをリセットする程の驚異的な効果があり、当時は大流行しました。
現在ではその凶悪さから禁止カードとなっています。
Curse of Anubis -アヌビスの呪い-
「Magic Ruler」から打って変わって、今度は罠をメインテーマとしたパックへ。パックの半数以上を罠カードが占めるという、非常に特徴的なパックです。
原作では「王国編」が終わり、新たな「決闘都市(バトル・シティ)編」へと移行したタイミングとなります。
なんと言ってもこのパックの注目カードは「人造人間-サイコ・ショッカー」です。罠の発動を無効にするという、シークレット枠にふさわしい強力な効果が当時は大きく評価されました。
今まで☆6の主力だった「デーモンの召喚」よりも優秀なカードとして、長い間環境入りすることになります。
ウルトラレア枠には、原作で活躍を見せた「バスター・ブレイダー」「連鎖破壊」「寄生虫パラサイド」が入っています。
実戦で特に注目度が高かったのは「王宮の勅命」です。
当時は「サンダー・ボルト」や「ハーピィの羽箒」といった、強力な魔法カードが勝負の鍵を握っていたため、それらを全て無効にできるこのカードは高く評価されました。
Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-
決闘都市編の様々なキャラクターに加え、ペガサスのカードも登場するなど豊富なキャラのカードが入ったパックです。
パックのタイトルにもあるように、ペガサスの切り札である「サウザンド・アイズ・サクリファイス」がトップレアとなっています。基本はウルトラレアですが、このパックより初めてアルティメットレア(レリーフ)が登場しました。
他のウルトラレア枠は、条件次第でそのまま召喚できる「魔導ギガサイバー」、そして迷宮兄弟との対決で使われた「シフトチェンジ」です。
実戦で目立っていたのは「ゴブリン突撃部隊」ではないでしょうか。
当時は下級モンスターと言えば攻撃力1900が基本で、2000以上のモンスターがいても大きなデメリットがありました。しかし、このカードは守備表示になるだけというリスクの少なさ強みとなり、多くのデッキで採用されました。
Spell of Mask -仮面の呪縛-
決闘都市編で、遊戯と海馬が組んでタッグデュエルをした際に活躍したカードがテーマとなっています。
シークレット枠であり、アルティメットレア版も存在する「仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー」が目玉カード、と思いきや…
「青眼の白龍」のアルティメットレアが封入されるという、今までにない嬉しい復刻レア枠がこのパックより登場しました。その見栄えの美しさから、今では高い価値が付けられています。
他、「女邪神ヌヴィア」「生贄封じの仮面」「生還の宝札」がウルトラレア枠になっています。
中でも「生還の宝札」は、「暗黒のマンティコア」やエグゾディアと組み合わせることで、凶悪なコンボを発生させることができました。現在ではそのドロー性能の高さが危険視され、禁止カードとなっています。
Labyrinth of Nightmare -悪夢の迷宮-
遊戯vs闇バクラで登場した「ダーク・ネクロフィア」が描かれているパックです。
ウルトラレア枠ですが、アルティメットレア版も存在しており、そちらは高い金額で取引されています。
「D・E・A・T・H」を揃えて特殊勝利を可能にする「ウィジャ盤」も、エグゾディアとは別の特殊勝利カードとして当時はインパクトがありました。
もう1枚のウルトラには「異星の最終戦士」が入っていましたが、それよりも注目は「ブラック・マジシャン」のアルティメットレアです。
ブルーアイズ同様、見た目の美しさと希少性から多くのコレクターが欲しがる大人気カードとなっています。
ノーマルレアの「ダーク・ヒーロー ゾンバイア」は攻撃力2100の下級モンスターとして幅広く使われていました。
Struggle of Chaos -闇を制する者-
悪魔をイメージした黒色のパッケージが印象的なパックです。原作のストーリーが落ち着いた事もあり、このパックから原作に登場していないオリジナルカードのみでパックが作られるようになります。
テーマは悪魔・戦士・ドラゴン、3つの種族です。
ウルトラレア全3種類が、各種族の効果モンスターとなっています。悪魔族には、パッケージにも描かれている「冥界の魔王ハ・デス」が、戦士族には「無敗将軍フリード」が、ドラゴン族には「タイラント・ドラゴン」が収録されています。
復刻アルティメットレア枠には「デーモンの召喚」が登場。ブルーアイズやブラマジには大きく劣りますが、それでも2期のレリーフというだけで高い価値が付けられます。
Mythological Age -蘇りし魂-
前のパックに引き続き、原作とは一切関係のない「スピリット」という新たな能力がメインテーマとなったパックです。
スピリットモンスターである「八俣大蛇」「雷帝神」「火之迦具土」がウルトラレア枠となっています。
そして、アルティメットレア枠には「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」が登場。こちらも、デーモンの召喚のレリーフと同じくらいの価値が付けられています。
実際のデュエルで暴れたカードと言えば、やはり「八汰烏」でしょう。
攻撃をし続けていれば、永遠に相手のドローをロックしてしまうという凶悪さを持つスピリットモンスターです。その強さは「八汰ロック」と名付けられたデッキが流行するほどでしたが、現在では禁止カードの指定を受けています。
Pharaonic Guardian -王家の守護者-
原作がひと段落している中、アニメ版が「乃亜編」へと移行する頃に発売されたパックです。いかにも遊戯王らしい古代エジプトがテーマとなっています。
首領・ザルーグ率いる「黒蠍盗掘団」がピラミッドにある王家の宝を盗み出す、といった要素があり、その様子が各トラップカード等のイラストから伺えます。
ウルトラレアには「守護者スフィンクス」「大神官デ・ザード」「首領・ザルーグ」が収録。そして、このパックにはシークレットレアも存在しています。
それが、「大神官デ・ザード」と組み合わせて使う「不死王リッチー」です。召喚に成功すれば魔法・罠を無効にするなど強力な効果を持っていますが、召喚条件が厳しいため実戦には向いていません。
ただ、アルティメットレア版も存在していて、そちらは3,000円以上の買取価格が付いています。