みなさんは、遊戯王カードをいつ頃から始めたのか覚えていますか?
通常モンスターが主流でアドバンス召喚のなかった時代や、シンクロやエクシーズといった全く新しい特殊召喚が登場した時代など、遊戯王カードは様々な変化が加えられてきました。
今回は、そんな数ある歴史の中でも最初期に当たるVol.1~Vol.7のパックに注目していきたいと思います。
Vol.1
1999年に発売された、遊戯王のOCGシリーズで最も古いカードパックです。
表紙にブルーアイズのイラストが描かれてあるにも関わらず、収録されていないことでも話題になりました。
実際に大当たりとして入っていたのは、ウルトラレアの「ブラック・マジシャン」と「暗黒騎士ガイア」の2種類でした。この頃はシークレットやアルティメットレアは存在しておらず、他にスーパーレア3種、レアカード5種類が収録されていました。
特に、原作でも遊戯が切り札として使っていたブラックマジシャンは、現在でも高い値段が付くカードとなっています。
初期の頃を代表する強力な除去魔法カードである「ブラック・ホール」が入っている点も見逃せません。他にも、当時は同じく除去カードとして猛威を振るっていた「落とし穴」や「地割れ」といった有名なカードが入っています。
これらの除去カードは全てスーパーレアなので、同レアリティに禁止や制限を受けた事のあるカードが集中しているのも注目ポイントです。
この頃のカードデザインは今とは大きく異なり、テキストスペースが非常に狭く、攻撃力・守備力の部分が少し大きめに取られています。また、ホログラムやナンバーも存在していなかったため、偽造品が容易に作れてしまったりと問題点もありました。
Vol.2
続いて発売されたのが、城之内が一緒に描かれたこちらのパック。
レアリティの種類と数はVol.1と全く同じです。
ウルトラレアとして登場したのは、後に融合素材となる「カース・オブ・ドラゴン」。☆5で攻撃力2000とレアリティに見合わない弱さですが、次弾で登場した「竜騎士ガイア」の融合に必要なモンスターとなります。
もう1枚のウルトラレアは、原作でも大きな活躍を見せた「光の護封剣」です。3ターンに渡って敵モンスターの攻撃を防ぐという強力な効果で、当時は非常に厄介な足止めカードとして使われていました。
そして、Vol.1に続いてスーパーレアでも強力なカードが登場。当時、壁モンスターとして人気のあった「岩石の巨兵」と同じ、守備力2000という優秀な下級モンスターである「ホーリーエルフ」。そして、原作でも遊戯が切り札のひとつとして使っていた「死者蘇生」もこの弾から収録されています。
Vol.3
海馬が描かれたこちらのパックでは、シークレットレアが初めて1種類のみ収録されました。また、今までモンスターカードは通常のバニラのみでしたが、この弾より初の効果モンスターが登場します。
注目のシークレットレアは、1弾と2弾のウルトラレアカードが融合素材となる「竜騎士ガイア」です。特に、当時のシークレットレアは今以上に出づらく、かなり希少でした。そのため、美品であればかなりの値段が付けられています。
ウルトラレアには、原作で城之内の切り札となる「レッドアイズ・ブラックドラゴン」。そして、初期の環境において圧倒的な力を見せつけた「エグゾディア」をテーマとしたデッキのパーツである「封印されし者の左足」が収録されています。
この弾より、当時のデュエルにおいて頻繁に使用されるようになる「人食い虫」や「ハネハネ」といった、強力な効果を持つカードが出てきました。
他にも、「守備封じ」や「強欲な壺」といった使いやすい魔法カードが増え、戦略の幅が大きく広がった弾と言えるでしょう。
Vol.4
ペガサスが描かれた第4弾は、原作の王国編において、孔雀舞やインセクター羽賀とのデュエルで活躍したカードが目玉になっています。トゥーン関連は収録されていません。
まず、シークレットレアには「ハーピィ・レディ3姉妹」が登場。そして、ウルトラレアでも関連カードである「万華鏡-華麗なる分身-」が収録されるなど、ハーピィ関連の貴重な初期カードが注目となっています。ノーマルには「ハーピィ・レディ」も。
そして、羽賀との対戦で活躍した「デーモンの召喚」がウルトラレア、「進化の繭」がスーパーレアとして登場。中でも「デーモンの召喚」は、☆6で2500という優秀な攻撃力であったため、生贄召喚のルールが適用されてからは強力な通常モンスターとして環境に蔓延ることになります。
Vol.3に引き続き、エグゾディアパーツである「封印されし者の右足」も登場。他にも、強力な魔法カードを使い回すことのできる「聖なる魔術師」もこの弾で手に入ります。
Vol.5
イラストにシャーディーが描かれた第5弾では、ウルトラレアが4種類に増え、更に新しく「パラレル」のレアリティが追加されました。
この弾を語る上で欠かせないのが、なんと言ってもウルトラレアの「心変わり」。相手のモンスターを“破壊”ではなく“奪う”という、大きなアドバンテージを生み出すパワーカードが登場しました。現在でも禁止や制限が続いているカードのひとつです。
他には、原作において迷宮兄弟との戦いで活躍を見せた「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」がウルトラにて、「雷魔神サンガ」「水魔神スーガ」「風魔神フーガ」といった三魔神カードがスーパーレアにて収録されています。
Vol.6
孔雀舞が描かれた第6弾では、シークレットレアカードが2種類になりました。
シークレットには、原作の城之内VSキースで活躍した「千年竜」と、インセクター羽賀が使った「グレート・モス」が収録されています。どちらもシークレットは貴重で、取引価格も高めです。
ウルトラレアは、今で言う所の「カウンター罠」カードが4種類という、今までにない独特なラインナップ。相手の効果発動を無効にする「マジック・ジャマー」や「神の宣告」といった、汎用性の高いカードが揃っています。
他には、下級モンスターとして人気だった「ムカムカ」や、強力なサーチカードである「黒き森のウィッチ」「クリッター」が目玉です。
特に後者のサーチカードは、当時環境に蔓延していたエグゾディアデッキで重要な役割を果たしていたため、後にテキストが変更されることとなりました。
Vol.7
「Vol.」とパック名に表記されているシリーズの最終弾となるのが、こちらのキースが描かれた第7弾です。見た目通り、キースをはじめとした原作の王国編で終盤のゲームで使用されたカードが目玉となっています。
唯一のシークレットレアである「聖なるバリア-ミラーフォース-」は、そのレア度に相応しい圧倒的な破壊性能を持った罠カードとして大きな注目を浴びました。
ウルトラレアカードには、ギャンブル性のある効果を搭載した「リボルバー・ドラゴン」や、素材が集めやすい融合モンスターである「双頭の雷龍」が登場。印象に残るカードではあるものの、Vol.5や6と比較すると効果・価値ともに見劣りするカードが目立ちます。
スーパーレアには、「サイエンカタパ」として環境に大きな影響を与えた「カタパルト・タートル」が入っています。それから、当時はかなり優秀でどのデッキにも採用されていた「異次元の戦士」も注目カードです。
気になるカードは再録をチェック!
以上、遊戯王の全盛期とも言える、初期の頃のカードパック7種類をご紹介しました。
これらのパックは現在では入手困難となっているため、特に封入率の低かったシークレットレアは高い価格で取引されています。ただ、全体を通して見れば何度も再録されているカードは多いので、気になるカードがあったらトレカ販売サイト等で調べてみましょう。