一見すると、守備力が少し高いだけの下級バニラにしか見えない「アクア・マドール」。ところが、中には10万円以上の買取価格が付くものも存在しています。
今回は、高額で取引されている「アクア・マドール」の種類と、偽物の種類。それから、全体的な相場について解説していきます。
アクア・マドールとは?
どんなカード?初出や性能について
1999年に発売された、遊戯王史上初となる構築済みデッキ「STARTER BOX」の映画限定版で登場したカードです。その後、限定配布や色々なパックにて再録を果たしています。
攻撃力1300に守備力は2000と、下級モンスターとしては守備力が高いのが特徴です。
当時のOCGでは、シンプルに攻守が優秀なバニラモンスターが大きな活躍を見せていました。そうした環境で守備力2000というのは非常に高く、下級アタッカーで突破することは困難です。
そのため、当時は同じく守備力2000の「岩石の巨兵」や「ホーリーエルフ」といったカードが非常に強力でした。これらの壁モンスターの中でも、アクア・マドールは岩石の巨兵の次に攻撃力が高いカードで、初期の頃はデッキに採用する人が多くいました。
価値が高いノーマルのアクア・マドール
高額なアクア・マドールは、世の中に2種類存在しています。
まずは、ノーマルで高い価格が付くカードについて。こちらは、先ほど説明した「STARTER BOX」の映画版で手に入ったバージョンになります。5000個限定となっていたため、現在の流通量はそれ以下である可能性が高いでしょう。
一見するとただのノーマルなので価値がないように思われがちですが、今では入手困難となっている希少なカードのひとつです。
STARTER BOX自体は後に市販で手に入るようになりましたが、映画の限定版でしか入手できなかったカードが5枚存在しています。そのうちの1枚がこのアクア・マドールです。他4枚(地獄の裁判など)も同じくらいの価値が付いています。
レアリティが低いノーマル仕様という事もあり、現在まで良い状態で保存している人が少ないため、美品は高い価格で取引されています。
さらに価値が高いウルシクのアクア・マドール
そして、価値が高いもう1種類がこちらのウルシク版です。
ウルシクとは「ウルトラシークレットレア」の略で、レアリティの存在自体が珍しいものになります。イラストがウルトラ仕様であるのに対し、カード名がシークレット仕様になっているのが特徴です。
STARTER BOXでの初出と同じ年に行われた、GBソフト「遊戯王デュエルモンスターズII 闇界決闘記」の体験会で参加者に配布された限定カードとなっています。
何枚配布されたかは不明ですが、現在の取引価格を見る限りはかなり少ないものと思われます。ウルシクという珍しさや見た目の美しさからも、コレクション性の高い一品です。
ノーマルとウルシクどちらも1999年に入手できたカードなので、現在まで美品で保管できている人は少なく、希少価値が高い代物となっています。
価値の低い偽物のアクア・マドール
最も流通量が多く有名なのは、市販パックで最初に登場した字レア版です。
2000年発売のカードパック「青眼の白龍伝説」で登場したこちらのバージョンは、入手の敷居が低いことから当時のデュエルでもよく使われいました。カードNoはLB-26R。多く出回っているため、買取価格は100円以下になるでしょう。
続けて同年に発売された「Booster R1」の方でも、同じく字レアで収録されました。こちらはB1-18Rで、買取価格は100円前後です。
2002年には「DUELIST LEGACY Volume.2」のパックにてノーマルレアとして登場。カードNoはDL2-016KRで、価値は少しだけ上がって300円程となっています。
さらに、そのパックが再録された2004年発売の「BEGINNER'S EDITION 1」でも登場。こちらは第7期版と2種類ありますが、どちらもノーマルでBE1から始まるカードNoとなっています。
偽物はいずれも右下にホログラムとカードNoがあり、本物には一切ないため見分けるのは非常に簡単です。
アクア・マドールの買取価格は?
※買取価格は執筆時点のものです。
初期ノーマルの売値
買取サイトのトレコロ、NextOneでは、15,000円の買取価格となっています。
一方、カーナベルでは8,500円となっていたため、売るサイトはしっかり選んだ方が良さそうです。
初期のカードもかなり減ってきたので
買取強化しております‼️もちろん、当店でHOTな「アクア・マドール」も絶賛募集中です????
どしどしお持ち込み下さい‼ pic.twitter.com/haCMuA6kI5
— Bee本舗@大阪日本橋店 (@honpo_bee001) February 2, 2020
なお、ツイッターの方では18,000円で買取をしているという情報も出ていました。全体的な売値は8,500円~21,000円の間ですが、相場は15,000円となりそうです。
オークションでは、2020年の時点で最大29,980円で取引が完了したものがありましたが、基本は20,000円前後になることが多いようです。手間や手数料を踏まえると、買取サイトが安定かもしれません。
ウルトラシークレットレア(ウルシク)の売値
買取サイトのトレコロとNextOneでは、220,000円と買取価格は6桁の大台。
一方、カーナベルでは150,000円となっていました。カーナベルはこの辺りの初期カードが他と比べて安くなっているようですね。
?遊戯王高額商品買取情報?
アクア・マドール(ウルシク)¥240,000
黒魔道士¥230,000
ブラック・マジシャン・ガール(G3レア)¥175,000
ホーリー・ナイト・ドラゴン(初期シク)¥130,000
究極完全態・グレート・モス(シク)¥120,000
??他にも高価買取中??#遊戯王 #買取 #福福トレカ #コレクター pic.twitter.com/TMuHQ7DS8Z— 福福トレカ秋葉原店(リニューアルオープン店舗移転しました!) (@fukufuku_toreka) November 16, 2019
Twitter情報では、19年の時点で240,000円の高額買取をしている所もあります。他には150,000円の所も見かけたので、買取サイトの20万円台の価格は良心的な部類ですね。
なお、ヤフオクでは2020年に230,000円と240,000円付近で、多くの競り合いの末に売却された履歴がありました。
まぁまぁの美品でそのくらいだったので、買取サイトやカードショップでの査定が厳しく大幅に減額されてしまった場合は、オークションで売るようにすると良いかもしれません。
初期はノーマルでも貴重!見つけたら大切に保管しておこう
初期のカードで、さらにノーマルともなると価値が付くカードはごく少数に限られてきます。しかし、このアクア・マドールに関してはノーマルでも特別な価値が付いているので、捨てたりしないように注意しましょう!